経済産業省は1月28日、政府によるオープンデータを実現していくための実証用サイト「Open DATA METI」(β版)を公開することを発表した。これにより、経産省が保有している白書や統計などの公表データが、より加工しやすい形で公開される。

政府が保有する公共データは、ホームページなどを通じて公表されているが、データの機械判読ができず手作業で再入力する必要があるなど加工が困難なケースや、行政機関ごとにフォーマットが異なり情報の収集や整理に手間がかかるケースがある。

今回の実証サイトは、これらの課題を解決するための試みのひとつ。経産省は、オープンデータに先行して取り組み、そのノウハウを他省庁と共有することで、政府全体のオープンデータの促進を図るとしている。

Open DATA METIのWebサイトイメージ

Open DATA METIは、現在経産省が公開している公共データの中から、加工しやすい形で公開できるデータを集めた特設サイト。同サイトでは、クリエイティブ・コモンズでの利用範囲の明示や、対象データが一覧できるデータカタログによって、公開された情報を利用しやすくなっている。

クリエイティブ・コモンズは、公開されたコンテンツを利用する際のルールをわかりやすく伝えるためのもの。コンンテンツの利用条件が、表示 / 非営利 / 改変禁止 / 継承の4種類のマークで表示され、これまでデータを利用する際に必要だった「提供元への承諾」や「著作権の帰属先の確認」といった手続きを省略できるようになっている。

クリエイティブ・コモンズ

経産省は今後、ユーザーからの意見などをもとに公開データ改善・拡充し、政府のオープンデータを実現するためのノウハウを蓄積していくとしている。