ラリタンは1月23日、データセンタのエネルギー消費と電力容量を計測するインテリジェントラックPDU(iPDU)が、製品の安全性に関する歴史ある規格、米Underwriters Laboratories(以下、UL)の規格「IEC 62368-1」の認証を取得したiPDUの第一号に認定されたと発表した。

ULの新しい製品安全規格IEC 62368-1は、現在2つに分かれているオーディオ/ビデオ、情報及び通信技術機器の各規格に代わるものとして2015年には世界的にその取得が義務付けられる方向にある。安全基準の考え方をも大きく転換させ、これまでの規範的なアプローチを、新たに危険要因ベースのハザードベース・セーフティ・エンジニアリング(HBSE:危険から始まる安全工学)、すなわち製品の開発段階初期での安全設計を強調するアプローチへと変更した。

新たなアプローチにより、ラリタンのエンジニアはiPDU製品の設計サイクル初期段階に、安全適合性の遵守を導入。認証取得に先立ち、iPDU製品は電源測定、湿度試験、耐電圧試験、温度上昇試験、コンデンサ放電試験、アース導通試験、漏電・予定接触電圧試験、衝撃試験、電源コード引張試験、内部応力放出試験、壁掛け強度測定試験といった厳しいUL社の審査プロセスすべてに合格した。ラリタンの審査プロセスは、台湾UL社の試験研究所(CBTL)で行われた。

台湾UL社のラルフ・タン(Ralph Tang)本部長は「データセンタ分野で30年近くにわたりイノベーターであり続けるラリタンは、新技術開発の分野で豊富な経験を有し、めまぐるしく変貌を遂げてきたデータセンタとあらゆる技術が統合されていくさまを、その最前線に位置しながら目の当たりにしてきた。ラリタンこそ、第一号UL認証を取得するデータセンタ電源製品にふさわしいと認める」と述べている。