時代が変わるにつれて求められるスキルも変わってきている。ソーシャルネットワークなどさまざまなツールがある時代、なくてはならない必須スキルは何か? Wall Street Journalが「2013年の必須スキル(原題:Must-Have Job Skills in 2013)」で4つのスキルを挙げている。就職活動中の人、昇進を狙っている人はもちろん、生き残りためにも一読されたい。

コミュニケーション力

自分の考え、意見をきちんと伝えるだけではない、人の意見を聞くのもコミュニケーション力の一部だ。さらに言うなら、求められているのは、コミュニケーションを通じてコネクション(つながり)を作る能力といえる。特に就活にあたっては、自分のスタイルや能力、個性を伝えることが必要になるという。コンサル大手のPricewaterhouseCoopersの採用担当Holly paul氏は、「5分の会話でその人にやる気があるか、自分にとって大切なことを理解しているかがわかる」と記事でコメントしている。

近年はこれに、オンラインでのコミュニケーション力も求められる。だが、記事ではTwitter文化に慣れすぎて、明晰な文章がかけない、きちんとしたプレゼンテーションができない、などの問題も指摘している。思い当たる人もいるのではないか。漢字、読み方、仮名遣いなどは大丈夫だろうか? 長い文章で自分の意見を伝えることはできるだろうか? たまには手書きでやってみるのもよいかもしれない。

自分というブランド

人事担当は、候補者のブログ、Twitter、LinkedInなどのビジネスネットワークサイトをチェックしている。その時に悪い印象を与えてしまっては、面接に向けた努力も台無しになる。たかがツイートと侮ることなかれ。物事への反応やふとした一言から、その人の考えが伺えるものだ。誤解されるような発言をしているなら、改めたい。

記事では、これらのオンライン活動を「自分ブランド化」として取り組むようにアドバイスしている。就活中の人はもちろん、すでに就職している人なら、これらのツールを使って自分をブランドにして、会社によいフィードバックをもたらすことができる。従業員のオンライン活動をチェックする企業は増えている。評価アップにつながるかもしれない。

柔軟性

スピードが求められる時代だが、スピードに伴うのが柔軟性。会社や上司が求めているものを理解し、迅速に、的確に反応するように心がけることが、最も重要な顧客のニーズへの対応改善につながることだろう。

企業向けトレーニングを手がけるDale Carnegie TrainingのCEO、Peter Handel氏によると、居心地よいレベルから脱して、適応力をつけることを目的としたトレーニングを求めている企業が増えているという。今日やっている仕事が明日も同じとは限らない。新しいことを学び、スキルを習得することーーそれが求められたときに柔軟に対応できるか、これも採用担当はチェックしている。

生産性アップ

短時間で多くの作業をこなすーー生産性については、2013年はさらに高いハードルが設けられるかもしれない。米国の企業リサーチを行うCorporate Executive Boardの調査によると、米国企業の幹部は2013年、従業員の業績を20%改善してもらいたいと考えているとのことだ。生産性アップに近道はないが、指示を待つよりも、自分から動いたほうがいい。プロジェクトに積極的に参加する、会社や仕事のためになにか新しい創造的な方法がないかを探している、このような姿勢があれば大丈夫だろう。