ユニアデックスは11月20日、仮想デスクトップ環境においてサーバの内蔵ストレージ性能を高める、仮想デスクトップ環境向けストレージソリューション「VDI ストレージ・ブースター」の提供を開始すると発表した。

本ソリューションは、仮想デスクトップ環境(VDI)におけるストレージ性能のボトルネックの課題を解決するためのソリューションで、仮想化ハイパーバイザー上で動作する仮想アプライアンス製品にユニアデックス独自のサービス(設計、導入、保守)をセットにして提供する。

「VDIストレージ・ブースター」概念図

従来、仮想デスクトップ環境では、サーバで動作する大量の仮想デスクトップが始業時の起動、アプリケーションの起動、パッチ適用、アンチウイルスソフトのアップデートやスキャンなどを同時に行うことが多いため、共有ストレージへのI/O(入出力)が急上昇する場合がある。そのため、こうした使用ピークに対応できるよう、一般的には高性能なSANストレージを複数のサーバで共有する「共有ストレージ型」を採用している。しかし、仮想デスクトップ環境のコスト全体に占めるストレージコストの比率が高い上に、快適なパフォーマンスを提供するためのストレージ強化コストが増大していくといった課題がある。

仮想デスクトップ環境 従来モデルとの比較

これに対し、本ソリューションは、サーバ側の内蔵ストレージを仮想化し高性能化することでストレージに対するI/Oが、「共有ストレージ型」に対し高速化される。同社では10倍以上になるとしている。

また、仮想デスクトップのストレージに生成される無駄な同一データを排除する、重複排除機能も備えているため、データ容量についても平均75%削減するという。

またシステムを拡張する際には仮想デスクトップ用のサーバを増設するだけで性能向上を図ることができるため、ネットワークやストレージに関する専門スキルも不要となり、運用管理面においてもコスト削減を実現する。