NECおよびNECエンジニアリングは11月7日、ネットワークを介して保守管理サーバとタブレット端末などを接続し、検査・保守点検業務の効率化実現する、巡視・保守点検システム「SmartMaintenance(スマートメンテナンス)」の販売を開始すると発表した。価格は、最小構成で200万円(税別)からとなっている。
本システムは、保守管理サーバに蓄積されている管理情報・点検履歴や資料、異常音や動作不良に関する検査ノウハウなどの最新データを、ネットワーク接続したタブレット端末などでリアルタイムに参照できるというもの。日本語・英語をサポートしている。
タブレット端末に搭載されているGPSを使用し、地図アプリなどと連携させることで、作業者の辿った経路を確認可能。また、本機能に加えRFIDも用いることで、点検対象から離れた場所で巡視・点検を実施したこととする「みなし点検」を防止することができ、点検精度の向上が可能となる。
また、通常のタッチパネル操作による点検結果入力に加え、管理情報が登録されたRFタグをRFIDリーダにて読み取ることで対象物の管理情報がタブレット端末画面に表示されるため、点検対象の誤識別防止ができ、タブレット端末上で点検進捗状況の確認や未点検項目の抽出ができるため、点検漏れや異常の早期発見が可能となる。
さらに、カメラ付きタブレット端末内に作業手順書や点検対象の写真・図面をはじめとする資料などを格納することで携行品を削減ができ、Wi-Fiなどの無線LANや3Gを利用することにより、リアルタイムでの資料・ノウハウの参照や検査結果・タブレット端末のカメラで撮影した写真の登録など、最新データの共有が可能。これらにより、点検者による判断基準の差を縮小し、作業レベルの均一化を実現できる。
今後、作業遅延時や点検異常時にFAX、メール、音声で保安員に警告・通知する「一斉情報配信機能」(2013年春提供予定)に加え、クラウドサービスへの対応など機能拡充も検討していく。