富士通は10月16日、システムのバックアップを簡単に行うバックアップアプライアンス「ETERNUS BE50」を開発し、販売を開始したと発表した。本製品は、シマンテック・コーポレーション(以下、シマンテック)との戦略的パートナーシップをさらに拡大し、バックアップソフトの「Symantec Backup Exec」を組み合わせたものとなっている。

「ETERNUS BE50」は、バックアップシステムの構築に必要なハードウェア(サーバ、ストレージ)、ソフトウェア(OS、バックアップソフト)をオールインワンで、あらかじめ基本設定した状態提供するアプライアンス製品で、主に中堅、中小企業に向けて提供する。

また、同社で開発した設定・運用ツールを利用することで、製品の搬入後に素早く環境を構築し、運用開始することが可能となる。このツールは、高度な専門知識や技術を必要とせず、バックアップジョブの設定、監視、リストア作業やスケジュール変更などの各種設定変更操作が簡単に行えるため、運用の省力化が可能となる。

「ETERNUS BE50」構成イメージ

バックアップ対象のサーバやクライアントの数量に左右されることなく、4.5テラバイト(TB)のデータ容量まで格納、将来、サーバやクライアント数が増えた場合でもライセンスを追加購入する必要がない。また、データの重複排除機能、圧縮機能を標準で装備しているため、バックアップのデータ容量を大幅に削減可能で、容量4.5TBでありながら、45TB程度のデータ(平均的な値)をバックアップできるという。

また、標準で装備する遠隔レプリケーション機能を利用することで、リモートオフィスや災害対策用の遠隔地設置による事業継続の要望にも対応する。

さらに、効率のよい冷却設計、ファンの回転制御の最適化により、実測値33デシベル(dB)の静音性を実現。ラックタイプに加えタワータイプを提供することで、オフィス内に設置した場合でも、よりストレスの少ない環境を提供する。

「ETERNUS BE50 タワータイプ」

「ETERNUS BE50 ラックタイプ」

タワータイプとラックタイプあり、価格は税別で150万円。11月下旬より出荷を予定している。