NASAが公開している美麗な宇宙の写真の中から、まるで花火のように見えるものをピックアップして紹介する。

独立記念日に打ち上げられた"太陽の花火"

Independence Day Solar Fireworks

7月4日、米国の独立記念日に太陽フレアがピークを迎えた。M5.3のこの太陽フレアは、フレアから発せられる放射線の検知に特に役立つ波長(131オングストローム)で撮影されており、その波長は青色で強調されている。

ベールを脱ぐ網状星雲

Uncovering the Veil (Nebula) (c)NASA, ESA, and the Hubble Heritage (STScI/AURA)-ESA/Hubble Collaboration; Acknowledgment: J. Hester (Arizona State University)

この画像は、数千年前に大質量星が爆発した時に残された網状星雲を撮影したものだ。網状星雲とは、超新星の残骸の一種で、その大きさと壮観さは最大級だ。ここに映っている網状星雲は、1994年11月と1997年8月にハッブル宇宙望遠鏡によって撮影されたもの。

ハッブル、星から生まれた「雲」を捉える

Hubble Sees a Vapor of Stars

明るく輝く渦巻腕や、明るく発光する中心部を持っている銀河は比較的少なく、実際のところ、ほとんどの銀河は、ガスでできた小さな雲のように見える。この画像に映っているDDO82もそうした銀河のひとつである。

天の川銀河と比較すると小さいが、こうした矮小銀河でも、数百万から数十億の星を抱えている。大マゼラン星雲にちなんで名づけられた「マゼラン渦巻銀河」という銀河に分類され、天の川銀河を周回する。DDO82のような銀河は、渦巻腕がひとつあると考えられている。

赤星巨星が泡を吹く瞬間

Hubble Sees Red Giant Blow a Bubble

キリン座U星は、寿命に近付いている星である。星は燃料が少なくなると不安定な状態になる。キリン座U星では、核の周囲にあるヘリウム層が融合を開始する数千年ごとに、球体状のガスを吐きだす。この画像は、最近の爆発で噴出したガスをハッブル宇宙望遠鏡が捉えたもの。薄い泡のようなガスが星の周りを囲んでいる。

おまけ:2012年青い地球 北極圏

Blue Marble 2012 Arctic View

地球観測衛星「スオミNPP」のVIIRS(ビアーズ)が撮影した地球の画像。北極、ヨーロッパ、アジアを見ることができる。「スオミNPP」は地球の周囲を1日に14回周回して地球のほぼ全域を観測しており、気候変動科学にとって重要なデータを記録している。