SAPジャパンは8月1日、BIソリューションの最新版「SAP BusinessObjects Business Intelligence 4.0 Feature Pack 3」の提供を開始すると発表した。同製品では、SAP ERPとの統合、SAPの企業SNSとの連携、SAP HANAへの対応などが行われている。
ビジネスアナリティクス営業部 マネジャーの瀬尾直仁氏が、同製品の特徴として、「セルフサービス型探索の強化」「SAP ERPとの統合」「モバイル対応の強化」「企業内SNSとの連携」について説明を行った。
同製品では、ビジネスユーザーが容易にデータ分析が行えるよう、「セルフサービス型のデータ探索」を実現する機能が強化されている。例えば、情報軸として曜日・月・地域が認識できるようになったほか、地域ディメンジョンを地図で可視化可能になった。「SAP BusinessObjects Explorer」では、ビジネスユーザー自身がコンテンツ作成、ナビゲーションとビジネスビューの共有が容易になり、モバイルデバイスへの自動的なビューの作成も行える。
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ビジネスユーザーは「SAP BusinessObjects Explorer」によってコンテンツを容易に作成できる |
SAPのインメモリ・データベース「HANA」のサポートも強化されており、「SAP Crystal Reports」と「Analysis for OLAP」からの分析・計算ビューへのアクセス、リポジトリや監査データベースとしてのHANAの利用が可能になった。
SAP ERPとの統合としては、出荷時に100を超えるBIコンテンツ(ダッシュボードや帳票)がSAP ERPに組み込まれての提供、SAP ERP内のデータから独自レポートの作成などがある。通常、ERPのデータを帳票に出力する場合、一度、データを取り込んでから帳票を設計する必要があるが、同製品では、ビジネスユーザーが容易に帳票の定義が行えるようになる。
モバイルへの対応の強化としては、モバイルデバイスからの利用者に対し、各種業務指標へのダイレクトアクセスが実現されたことがある。これにより、データを指定するだけで、デスクトップユーザー向けに作成されたレポートをモバイルデバイスから閲覧できる。
今回、SAPの企業内SNS「SAP Stream Work」と連携が実現したことで、SAP Stream WorkへのBIコンテンツ定期配信、BIポータル上で各種ドキュメントのフォローとコラボレーションなどが可能になった。自動通知機能を使えば、BIコンテンツへの各種コメントをリアルタイムで共有できる。
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「SAP Stream Work」に対しBIコンテンツを簡単に展開できる |
今年後半には、「データ加工を含むセルフサービス分析」に関する機能拡張が行われる予定だという。