パラレルスは6月5日、業種や規模の異なる日本の中小規模企業(SMB)を対象に、クラウドサービスの利用状況や今後の計画などを独自に調査し、その結果に基づいた国内SMB向けクラウドサービス市場についてまとめた総合的なレポート「Parallels SMB Cloud Insights 日本版」2012年版を発表した。
同レポートにおいて、2012年時点における日本のSMB向けクラウドサービス市場全体の規模を1,300億円超、このうち400億円が「ホスト型インフラ」、360億円が「ウェブプレゼンスサービス」、50億円が「ホスト型コミュニケーションおよびコラボレーション」、そして 510億円が「オンラインビジネスアプリケーション」と推定している。また、3年後の2015年には、1.5倍以上の2,000億円に市場規模が拡大すると予測している。
そして、ホスト型インフラ市場の鍵となる購入基準は価格、サイト情報量、機能だという。
同社は、日本のSMB市場でも順調な成長により他の先進国のようにクラウドサービスの利用が浸透しつつあるため、サービスプロバイダは、日本のSMBについて理解を深め、SMBが求めるサービスを把握することにより、クラウドから利益を得る大きなチャンスを掴むことができると予測している。
なお同社は6月5日、東京で「Parallels Summit 2012 Japan」を開催。 ここでの基調講演でパラレルス代表取締役社長 富田直美氏は、ビジネスで勝者になる方法について、「シンプルに考えることが重要だ」と述べ、「品揃え」を良くし、「売り上げをアップ」し、「コストを最小化」することがポイントだとした。
そして、成功企業の例としてコンビニを挙げ、コンビニが品揃えで勝るスーパーに勝てたのは、POS、SCM、ERP、CRMなどを利用し、顧客ニーズに最適化された商品を販売している点だと指摘。その上で、今後成長が期待されるSMB市場で成功するためには、多種・多様なSMB企業のニーズを把握し、的確なソリューションを提供することが大切だとした。