Microsoftが、SOHO・中小企業のことを考え抜いて開発したサーバーOS「Windows Small Business Server 2011 Essentials」(以下、Windows SBS 2011 Essentials)。その魅力については、今年3月に掲載したレポート『機能も厳選! 真の中小企業向けサーバー「Windows SBS 2011 Essentials」』にて取り上げたとおりだ。
しかし、当該記事ではスペースの都合上、OSの紹介に限られ、搭載機に関しては残念ながら触れられなかった。実のところ、同製品では、低コストも特徴の1つに挙げられており、ハードウェア込みでも中小企業の負担にならない額で購入できる。本稿で、その点も含め、改めてWindows SBS 2011 Essentialsをご紹介しよう。
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ITに明るくない管理者を意識して厳選した4つの機能
搭載機の紹介に入る前に、まずはWindows SBS 2011 Essentialsについて簡単におさらいしておく。
日本マイクロソフト 野中智史氏 |
Windows SBS 2011 Essentialsは前述のとおり、SOHO・中小企業向けに開発したサーバーOSである。ITに詳しくない管理者でも運用できるよう、搭載機能を限定。「UIもシンプルな専用画面を開発し、基本機能を直観的な操作で利用できる」(日本マイクロソフト 野中智史氏)よう工夫されている。
Windows SBS 2011 Essentialsにおいて選ばれた、SOHO・中小企業向け機能は以下の4つである。
- ID管理(Active Directory)
- ファイル共有とアクセス設定
- バックアップとリストア
- 社外からのデータアクセス
いずれも「大企業や中堅企業では当たり前のように導入されている機能」(野中氏)ばかり。ただし、在籍者数名の小規模オフィスでは、コストや運用の問題から欲しくても導入できなかった機能と言える。。
管理者、ユーザーそれぞれに用意された専用画面
では、新たに開発された専用画面とはどのようなものなのか。
野中氏が紹介したのは、管理者向けの「管理ダッシュボード」と、ユーザー向けの(クライアントPCに導入される)操作画面「スタートパッド」の2つである。
管理ダッシュボードでは、上記の4つの機能をMicrosoft Officeのリボンインタフェースのような画面で管理が可能。スタートパッドでは、「バックアップ」、「リモートWebアクセス」、「共有フォルダー」など、Windows SBS 2011 Essentialsにより新たに利用できるようになった機能群を簡単に起動できる。
シンプルな管理画面もさることながら、ユーザー向けの画面が用意されている点は大きな特徴と言える。企業システムにおいては、せっかく導入されてもほとんど利用されずに無駄に終わるというケースが少なくないが、それを防ぐ手助けとなるこの配慮は、特にSOHO・中小企業にとって有難いかぎりだろう。
そのほかにも、Office 365を契約した際にユーザーやサービスをまとめて管理できる「クラウド連携」機能などが用意されている。Office 365は、メールやカレンダー、ポータルサイト構築、Web会議、チャットなどが簡単に導入でき、保守が不要、ユーザーの追加も容易など、SOHO・中小企業にとってメリットが多いので、将来に備えた機能として重宝するだろう。詳細は前回の記事で確認してほしい。