コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)は5月25日、ファイル共有ソフトに関するアンケート調査の結果を公開した。同調査は2011年11月に実施されたもので、対象を高校生を除く15歳以上(一般)と、中学生・高校生に分けて調査が行われた。
発表内容によると、ファイル共有ソフトを現在利用していると回答した人の割合は、一般では4.7%、中高生では7.7%。コンテンツ海外流通促進機構による昨年度の同種調査では一般・中高生ともに5.8%で、中高生の利用者が増加している。
また、ユーザーに最も多く利用されているファイル共有ソフトはWinnyで、一般ユーザーの53.0%が「利用したことがある」、34.8%が「主に利用している」と答えている。Cabos、BitComet、Share、Limewire、WinMXの利用率および利用経験率も、その他のソフトと比べて高い。
中高生においてもWinnyが最も利用されており、以下BitComet、Cabosと続く。男子と女子の比率を見ると、Cabosは女子の利用率が非常に高く、BitCometは男子利用者の割合に比べて女子が少ないという結果になっている。
ファイル共有ソフトを利用する理由をたずねた調査では、一般ユーザーの75.9%が「音楽関連」を選んでおり、「テレビ番組」「映画関連」「アニメ関連」といった動画目的の回答も少なくない。
中高生ユーザーも、「音楽ファイルをダウンロードできる」「音楽の試し聴きができる」という音楽関連の回答率が圧倒的に高く、以下「アニメがダウンロードできる」「テレビ番組がダウンロードできる」といった回答が続いている。
ファイル共有ソフトでファイルをアップロードする理由としては、一般ユーザーの54.6%が「ダウンロードしたファイルがそのまま共有されるから」を挙げており、約半数のユーザーは、アップロードにおいて強い目的意識を持っていないことがわかる。また、「共有はファイル共有ソフトを利用する上でのマナーだと思うから」は24.2%、「好きなテレビ番組を他の人にも見てもらいたいから」は12.2%となっている。
中高生ユーザーも、アップロードの理由として「ダウンロードしたファイルがそのまま共有される」を挙げる人が圧倒的に多い。次いで「好きな音楽を広めたい」が14.8%、「共有はファイル共有ソフト利用のマナーだと思う」が13.9%、「好きなテレビ番組を広めたい」が13.0%となっており、一般ユーザーに比べ「ファイルを広めたい」という気持ちが多少強く表れている。
なお、同協会のWebサイトから調査概要のPDFがダウンロードできる。