サントリービジネスエキスパート 植物科学研究所は5月9日、新潟県農業総合研究所と共同で、遺伝子組換え技術を用いて青みを帯びたユリの開発に成功したと発表した。

ユリには青色色素デルフィニジンを作るために必要な青色遺伝子(フラボノイド3',5'-水酸化酵素の遺伝子)が存在しないため、花色として、白・黄・オレンジ・ピンクなどは存在するが、青みを帯びた色は存在しなかったという。

そこで両者は2006年4月から「青いユリ」の共同研究に着手し、今回、ピンク色のユリにカンパニュラの青色遺伝子を導入して機能させることで、花弁にデルフィニジンを含む「青いユリ」の開発に成功した。

サントリーと新潟県が共同開発した「青いユリ」

サントリーは1990年から「青いバラ」の研究に着手し、2004年には花弁に青色色素をほぼ100%含む「青いバラ」の開発に成功、2009年から国内で「blue rose APPLAUSE」として発売している。「青いバラ」の前には「青いカーネーション」を誕生させ、「ムーンダスト」として販売している。

今後は、青みを帯びた「青いユリ」の開発を進め、商品化も検討していく。