NECは4月10日、大量の映像データの中から同一映像を瞬時に検出する「Media-Serpla映像識別ソフトウェア」を販売開始した。
同製品は、映像からフレームごとにビデオシグネチャと呼ばれる指紋情報を抽出し、他の映像のビデオシグネチャと照合して、一致する映像を高精度かつ高速に検出するソフトウェア。5秒程度の映像であれば、1,000時間の映像の中から約1秒で一致している個所を検出する。
この映像識別技術は、動画の識別方法に関する国際標準規格MPEG-7の一部(ISO/IEC 15938-3/Amd.4)として採用されており、テロップの追加、解像度・輝度の変換、カメラでの再撮影といった大幅な改変が加えられた映像でも、オリジナルの映像と同一であると判別可能。動画の識別方法に関する国際標準規格MPEG-7でのテスト環境において、平均96%の高い識別率と、5ppm(100万分の5)の低い誤検出率の両立を実現する。
放送局などのコンテンツホルダーやリサーチ会社、動画共有サイト事業者など、映像を取り扱う業務への導入することで、これまでの目視による確認作業の自動化・効率化が可能になる。放送局では、過去に放送した映像データベースから、特定の映像が過去にどの番組に使われたかを探す場合、動画共有サイトの違法映像を検出する場合などに活用できる。
価格は、登録可能な映像が250時間までの制限付きが220万円、制限なしが3,000万円(いずれも税別)。