マイナビは4月3日、「2013年卒マイナビ企業新卒採用予定調査」の調査結果を発表した。これによると、採用予定数を「減らす」と回答した企業は3年連続で減少しており、採用は回復傾向にあるという。

同調査の対象は新卒採用実績のある国内企業7,994社で、うち有効回答数は1,558件だった。有効回答の内訳は、「上場企業」が282社で「非上場企業」が1,276社、「製造業」が545社で「非製造業」が1,013社だった。

採用予定数は「前年並み」という回答が最も多く、大学院(文系)で40.7%、大学院(理系)で46.9%と4割を超え、大学(文系)で56.1%、大学(理系)で58.7%と6割近くが前年並みの採用数を維持することがわかった。「減らす」という回答がどのカテゴリでも10年卒から3年連続で減少していることから、同社は「緩やかではあるが雇用意欲が年々回復している」としている。

13年卒の採用環境の見通しについては、「前年並み」が文系で前年比16.7pt減の50.8%、理系で17.8pt減の47.8%と大幅に減少した。一方、「厳しくなる(「非常に厳しくなる」「厳しくなる」の合計」が増加に転じ、文系は前年比19.1pt増の45.3%、理系は前年比18.9pt増の49.0%と共に増加した。

「新卒採用予定数 資料:マイナビ

厳しくなると考える理由を複数回答で聞いたところ、「応募学生の質の低下」が48.9%で最も多かったが、目立ったのは前年比20.3pt増の47.1%まで伸びた「母集団(エントリー数)の不足」、前年比11.8pt増の28.5%となった「セミナー動員数の不足」などで、学生との接触数減少を危惧する回答が上場企業中心に増加している。

さらに、「内定辞退の増加」や「倫理憲章の影響」も増加しており、広報期間短縮の影響が表れてきているとしている。

「今期の新卒採用におけるソーシャルメディアに対する関心」について尋ねたところ、「検討したが利用していない」が39.2%、「そもそも関心がない」が35.8%となり、「今期既に利 用している」は8.7%となった。利用している企業を業種別で見ると、小売業が13.1%で最も多く、ソフトウェア・通信業界が12.4%で続いた。

今期採用のソーシャルメディアに対する関心 資料:マイナビ