日本マイクロソフト(以下、マイクロソフト)とパソナテックは2月7日、多様化するワークスタイルに合わせた働き方として、また、東日本大震災の被災地において新たな雇用インフラとして注目される、「在宅ワーク」の推進を目的に、「Office 365」を活用した在宅ワーカーの就業支援事業で協業すると発表した。

パソナテックは今年度、愛媛県松山市、岡山県、宮城県仙台市、神奈川県相模原市の4つの自治体において在宅就業支援事業を受託しており、約300名の在宅ワーカーの創出に取り組んでいる。その取り組みにマイクロソフトのクラウドサービスである「Microsoft Office 365」(以下、Office 365)を活用する。さらに、2012年4月からは、被災地をはじめとする全国で、在宅就業が可能な環境と仕事の紹介などのサービス提供を本格的に展開していく。

具体的には、オフィスで勤務するのと同等の生産性と安全性を確保しながら在宅ワークを遂行できるように、Office 365を在宅ワーカー、パソナテック担当者向けに提供する。これにより、企業・自治体からの業務を在宅ワーカーに迅速に提供するとともに、在宅ワーカーが自宅にいながらにしてオフィスにいるのと同等の高度なセキュリティや利便性で、文書の作成・納品などの業務を迅速に遂行できる環境を整備する。

一方マイクロソフトでは、Office 365の提供に加えて、自社の従業員が積極的に在宅ワークを利用してきた経験やノウハウを活かし、在宅ワークの遂行に最適なITシステムのコンサルティングや、提供/運営に際しての技術協力、在宅ワークの有効性や安全性を訴求する啓蒙活動やプロモーションを行う。

パソナテックと日本マイクロソフトの在宅就業支援事業

具体的な在宅ワークの業務内容例としては、コールセンター事業 、サポートデスク事業 、データアーカイブス事業、コミュニティサイト監視事業などを想定しており、両社は、今回の取り組みにより、5年以内に1万人の新たな在宅ワーカーの創出を目指している。

特に雇用の確保が厳しい東日本大震災の被災地において、求職者がクラウドサービスを活用することで、首都圏など被災地以外の地域の業務を受託し、円滑に在宅で業務を遂行できることから、求職者数と地元の求人数の差を埋めることができ、就業支援に貢献できるものと期待している。