マイクロアドは1月17日、京都大学と共同で、同社のディスプレイ広告管理プラットフォーム「MicroAd BLADE」の広告配信最適化に関する共同研究を開始すると発表した。

今回の共同研究は、京都大学 情報学研究科の松原 繁夫准教授、佐藤 彰洋助教とプロジェクトを実施するもので、マイクロアドが所有するデータやノウハウと京都大学のオークションや金融市場の分析技術を合わせることによって、MicroAd BLADEの広告配信技術の向上が期待できるとしている。

松原准教授との共同研究では、「ネット広告のリアルタイム入札環境における売買方法の最適化」をテーマにとしている。松原准教授の研究グループは、これまでオークションの制度設計や情報の価値づけに関する研究を人工知能の技術を用いて進めており、共同研究では、広告の閲覧ユーザーや広告枠の品質、フリークエンシーなどを分析する技術の開発を実施するとしている。

佐藤助教との共同研究では、「金融市場とのアナロジーを用いた広告オークション市場の入札価格決定方法」がテーマとなる。佐藤助教の研究グループは、これまで金融市場の価格変動に存在する法則性を大規模データを用いることで実証的に分析しており、ディスプレイ広告におけるRTB(Real Time Bidding)配信と金融市場における価格決定プロセスの類似点に着目して、共同研究では、広告配信を最適化する手法の研究を実施する。

MicroAd BLADEは、DSP(Demand Side Platform)と呼ばれる広告を出稿する側の広告配信管理や配信広告の最適化を行うサービス。ディスプレイ広告の配信では、これまでの掲載面を指定して広告枠を購入する形態から、RTBのようなユーザーをターゲットとした配信が増えてきており、DSPに求められる分析機能や配信最適化機能も、より高度なものになってきている。