NECとSAPジャパンは1月16日、NECがクラウド上に構築する課金システムをSAPのSaaSにより提供するグローバル業務提携に合意したと発表した。サービスの開始は2012年4月、サービス利用料は1日あたり20万トランザクションで50万円からを予定している。
具体的には、SAPが開発した課金システム(SAP Convergent Charging)を利用したSaaSによる課金サービスを、NECが構築するクラウドの一機能として提供するというもの。発表によると、SAPの課金システムを利用したクラウドによるSaaSサービス提供は日本で初めてだという。
主な顧客は通信事業者・クラウド事業者・デジタルコンテンツを提供するサービス事業者などを想定している。また、NECがすでに提供しているM2M(Machine to Machine)サービス「CONNEXIVE」やスマートフォン向けモバイルクラウド基盤でも同課金サービスを利用する。
NECがグローバル5拠点(欧州・アフリカ、中華圏、アジア・パシフィック、北米、中南米)に展開するコンピタンスセンターでの展開や、SAPのグローバル市場をカバーする各リージョン(欧州・中東・アフリカ、アジア・パシフィック・日本、南北中央アメリカ)との共同マーケティングや拡販も実施する予定。
2011年のABeam Consultingの調査によると、課金・決済市場の規模は国内で2012年に約3,800億円、2014年には約4,700億円になると予想されているが、今回のサービスが対象とする市場はそれぞれ380億、470億と考えられ、今回の協業によりNECは30%の市場シェア獲得を目標としている。