CM 総合研究所/CM DATABANKは12月15日、2011年のテレビCMの好感度ランキング「BRAND OF THE YEAR 2011」を発表した。2011年度に東京キー5局でオンエアされたCMの総数は1,858社、8,232銘柄、1万7,173作品だったが、CMオンエア企業数・銘柄数は観測を開始した2001年以降で最少だった。

2011年度にオンエアされた全8,232銘柄のうち、CM好感度No.1の座についたのはソフトバンクモバイルの「SoftBank」だった。「白戸家とSMAPの2枚看板によるシリーズCMを展開した同銘柄は5年連続で総合1位を達成した。同社は、「震災後にいち早く災害用伝言板や復興支援ポータルサイトの告知CMをオンエアしたほか、節電を意識した『お父さん扇風機』のプレゼントキャンペーンを実施するなど、社会情勢への迅速な対応や卓越した企画力、巧みな話題作りが奏功し、快走を続けている」と分析している。

第2位以降は、上からACジャパンの「公共広告 全国キャンペーン」、エヌ・ティ・ティ・ドコモの「NTT DOCOMO」、KDDIの「au」、サントリー食品インターナショナルの「ボス」となっている。

「AC ジャパン/公共広告 全国キャンペーン」は震災直後に多くの広告主がCMを自粛し、大量に放映されたことが影響しており、CMで使われた「ポポポポ~ン」「こだまでしょうか」などは流行語にもなった。「エヌ・ティ・ティ・ドコモ/NTT DOCOMO」は、渡辺謙、桑田佳祐、堀北真希、岡田将生らが登場する携帯端末を擬人化したCMシリーズが好調、「KDDI/au」の嵐出演作は一定期間内でのオンエア作品数で3つのギネス記録を樹立したことでも注目を集めたという。

2011 年度 銘柄別CM 好感度TOP10 資料:CM 総合研究所/CM DATABANK

2011年の傾向としては、「商品訴求ではなく企業メッセージを伝えるCMの増加」「節電・エコ関連商品のCMの増加」が挙げられている。直近5年間の「企業CM」の誕生作品数を見ると、今年度は1238作品と例年より2割以上増えている