Firebug integrates with Firefox to put a wealth of development tools at your fingertips while you browse.

Firebugワーキンググループは7月29日(米国時間)、Firebugの最新版となる「Firebug 1.8.0」を公開した。Firefox 5に対応したバージョンとなる。ワーキンググループはすでにFirefox 6以降を対象としたFirebug 1.9.x系の開発に取り組んでいると説明がある。

Firebug 1.8.0は安定性と性能の向上に主眼をおいたリリースとされているが、いくつか機能の拡張も実施されている。ただし、大きな機能拡張というよりも、開発者が実際に必要とする細かい改善という側面が強い。

Firebug 1.8.0における主な機能拡張は次のとおり。

  • 新しいconsole.timeStamp()メソッドの導入。
  • ネットパネルにおけるIPアドレス表示機能の実現。
  • HTMLプレビュー機能の微調整。
  • スクリプトロケーションリストの改善。
  • コマンドラインコンテンツ履歴をページをまたいで利用できるように変更。
  • DOMパネルの表示オプションを新しく2つ追加。
  • CSSパネルカラーツールティップの導入。
  • CSS値変更のためのショートカットキー導入。
  • 外部エディタ利用のための機能改善。
  • レイアウトサイドパネルにおけるbox-sizingの対応。

先月、Firebugの主要開発者が、同プロダクトの開発から撤退し、Chromeの開発チームへ参加することを発表したことで、Firebugの今後の動向が注目されていた。しかし、FirebugワーキンググループはFirebug 1.9.0の開発概要にも触れるなど、積極的に開発を進めていく姿勢であることがわかる。

Firebugでは内部の構造を改善する取り組みが進められている。内部構造をRequireJSを使って非同期モジュールによる構成へ変更する作業だ。非同期モジュール化が完成すると、Firebugを有効にしているために発生するFirefox起動時の遅延がなくなるほか、Firebugインストール時に再起動が不要になる。そのほかマルチプロセスFirefox (Electrolysis)との相性の良さ、Firebug Liteとコード共有化の促進、コードベースの見通しが良くなるといった利点があると説明されている。

Firebug 1.8.0における機能拡張の詳細はFirebug 1.8 New Featuresにまとまっている。Firebugワーキンググループの活動からは、今後も定期的にFirebugの最新版がリリースされるものとみられる。