Selenium is a suite of tools to automate web app testing across many platforms.

WebアプリケーションやWebサイトの自動テストを実施するためのツールであるSeleniumの最新安定版が「Selenium 2.0」として公開された。安定版としてはSelenium 1.0.3がリリースされて以来となる。2.0は1.0.3と互換性があるため、1.0.3のユーザは2.0に置き換えるだけでアップグレードが可能と説明されている。2.0にアップグレードすることでFirefox 5やIE9など最新のブラウザに対応できるほか、バグ修正や安定化といった恩恵も受けられる。

Selenium 2.0の最大の特徴は「WebDriver API」に対応したことにある。Python、Ruby、Java、C#のすべてにおいてWebDriver APIが利用できるようになった。WebDriver APIはブラウザを操作するためのAPIとして広く普及しており、SeleniumがオリジナルのSelenium API以外にWebDriver APIにも正式対応した意味は大きい。OperaやChromeはすでにネイティブでWebDriver APIに対応しており、Mozillaとは現在作業を進めていると説明がある。将来的にはAndroidやiOSでも利用できるようになる見通しとされている。

そのほかの注目点としては、スタンドアロンのSeleniumサーバにおいて、Selenium Gridを経由した分散テストが可能になったことが紹介されている。Selenum APIとWebDriver APIの双方に対応。なおSelenium IDEはまだリリースされておらず、来週中にリリースすると説明がある。