Ecma International is dedicated to the standardization of ICT and CE.

6月30日(スイス時間)、ISOおよびIEC、Ecma InternationalはStandard ECMA-262を国際標準として承認した。ECMA-262はいわゆるJavaScriptの基盤となる仕様で、ブラウザがJavaScript動作の互換性を確保する上で重要な規約となる。

当初の発表では、ECMA-262のテストツールを2011年12月を目処にEcmaテクニカルレポートとしてリリースするとしていたが、すでに最初のバージョンがECMAScript Test262として登場しており、ブラウザでアクセスして簡単にテストすることができる。執筆現在で登録されているテスト数は10,937。

筆者は、上記のテストツールを主要ブラウザで実行してみた。その結果を次に示す。

Test262による互換試験の結果。掲載されていない主要ブラウザはテストが完遂できなかったもの。

ブラウザ フェール数 成功率 備考
IE10 PP2 7 99.93%
IE9 301 97.24%
IE8 - - 39個目のテストで停止。
IE7 - - 39個目のテストで停止。
IE6 - - テストページを表示させることができない。
Firefox 7 Nightly 203 98.14%
Firefox 6 Aurora 226 97.93%
Firefox 5 274 97.49%
Chrome 14 Canary - - 2789個目のテストで停止。
Chrome 13 Beta - - テスト途中でクラッシュ。
Chrome 12 509 95.34%
Safari 5 - - 5017個目のテストで停止。
Opera 11.50 3875 64.56%

IE10 PP2は、10,937試験中、失敗したテストが7つだけと高い値を確保している。Firefoxもスコアは高く、Firefox 5以降で徐々に改善されている様子も確認できる。Chromeは開発版ではクラッシュや停止でテストを完遂できなかった。IE8以前のIEも同様に停止や、そもそもページを表示することができず、試験を完遂できなかった。Test262で提供される試験は今後も随時追加されていくものとみられる。