ネオジャパン マーケティング統括部 プロダクトマーケティング担当 山田志貴氏

ネオジャパンは4月22日、企業向け大容量ファイル送受信システムの新版「desknet's DAX Version 3」(旧製品名「desknet's DAX EXTRA」)をリリースした。今回、大容量のファイルを受け取る機能が追加された。

同製品は、メールとブラウザさえあれば、誰でも誰とでも安全に大容量ファイルの送受信を実現する。マーケティング統括部 プロダクトマーケティング担当の山田志貴氏は、無償のファイル送受信サービスとの違いについて、「無償のファイル送受信サービスには、『情報を契約することなく第三者に預ける』『誰がいつ誰に何を送っているかがわからないため統制が効かない』といったリスクがある。その点、DAXはパスワードを難読画像化して送信することができるなど、セキュリティが確保されている」と説明した。

今回のバージョンアップの最大の目玉は、同製品に登録されていないユーザーからのファイルの受信に対応した点だ。具体的な操作方法は、ファイルを受け取る側の登録ユーザーが、ファイルを渡してほしい人のアドレスに対してファイルアップロードのメールを作成し、そのメールに含まれているURLからファイルをアップロードしてもらうというもの。有効期限内であれば、同一URLから複数回アップロードすることが可能など、ファイル送受信の効率化が図られている。

ファイルの受信を行う際の画面。ファイルを渡す側にアップロード先のURLがメールで送られる。アップロードが完了すると通知メールがくる

また、機能強化として、宛先にTOのほか、CCとBCCが追加された。その理由について、同氏は「お客様から、『CCとBCCが使えないと困る』という声があり、ビジネスマナーのルールや文化に即した活用を実現するため」と説明した。

CTC 情報システム部 菅原高道氏

発表会には、同製品を導入している企業であるCTCの情報システム部の菅原高道氏が、同社での利用状況を説明した。

同社は以前、大容量ファイルを受け渡す際はUSBなどの外部記憶媒体を利用していたという。そのため、「ファイルをコピーしたりする人的リソースの手間がかかっていたほか、記憶媒体を落とすかもしれないというリスクがありました」と同氏。そこで、同社ではグループウェアとしてdesknet'sを利用していたことから、同製品の利用を決めた。

ユーザーの反応は、当初はURLがメールに記載されるという携帯に戸惑いがあったが徐々に浸透していき、通常のメールと比べてセキュアであることからクライアントとのやり取りにも利用されるようになったという。同氏は、「desknet's DAXをベースにした社内システムであるeCargoを使うことを指定する顧客も出てきました」と語った。

顧客とのやり取りの効率化を図るため、ユーザー登録を行うことなく大容量ファイルを受信する機能をネオジャパンに開発してもらい、今年3月にサービスを開始したという。

CTCのファイル送受信サービスの画面イメージ

desknet's DAX Version 3の基本ライセンス価格は、10ユーザーライセンスが6万2,790円、5,000ユーザーライセンスが367万5,000円。