宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月28日、国際宇宙ステーション(ISS)に現在滞在している宇宙飛行士3名が折った折鶴が、日本の宇宙ステーション補給機「こうのとり」2号機(HTV2)の船内に搭載されたことを発表した。

折鶴は、3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震で被災した人々への見舞いと復興への願いを込めて第26/27次長期滞在クルーのドミトリー・コンドラティエフ宇宙飛行士(ロシア)、キャスリン・コールマン宇宙飛行士(NASA)、パオロ・ネスポリ宇宙飛行士(ESA)の3名が折ったもの。

第26/27次長期滞在クルーと折鶴(左から:パオロ・ネスポリ宇宙飛行士、ドミトリー・コンドラティエフ宇宙飛行士、キャスリン・コールマン宇宙飛行士)(提供:JAXA)

「こうのとり」2号機船内に搭載された折鶴(提供:JAXA)

同折鶴を搭載した「こうのとり」2号機は、3月29日0時45分にISSを離脱、3月30日に大気圏へ再突入する予定となっている。

また、こうした取り組みはISSのパートナーであるNASA(米国航空宇宙局)やESA(欧州宇宙機関)、ロシアにも広がりを見せており、各宇宙センターの運用管制室でもお見舞いと復興への願いをこめた折鶴が作られている。

筑波宇宙センター「きぼう」運用管制室(提供:JAXA)

NASAジョンソン宇宙センター(JSC)運用管制室(提供:JAXA)

ESA宇宙運用センター運用管制室 (提供:JAXA)

なお、「こうのとり」2号機は、再突入前に日本上空を通過するため、天候次第では日本の地上からも目視で確認することが可能となっている。

「こうのとり」2号機可視日時(予想)一覧(軌道計算による予測のため、実際には若干の誤差が生じる可能性があることに注意が必要。詳細は目視情報については、JAXAの特設サイト「国際宇宙ステーションを見よう」を参照)