Revolutionary Technology Evolutionary Design

Scuderi Groupは2月14日、名古屋に新しく事業所を設立したことを発表した。アジア太平洋地域における同社の活動拠点になるものとみられる。Scuderiは既存の問題を解決した高効率のスプリットサイクルエンジン(Split Cycle Engine)を開発している企業。従来のエンジンと比べて高出力、高燃料効率、低排気ガス量を実現し、さらに製造コストを半分に抑えられるとして、同技術の開発と普及に取り組んでいる。

現在主に採用されている4ストロークエンジンは吸気、圧縮、燃焼、排気を1つのシリンダで実施する。スプリットサイクルエンジンは2つのシリンダを使い、一方で吸気と圧縮、もう一方で燃焼と排気を実施する。これまでは圧縮した空気をすべて吐き出すことができず、効率も既存のエンジンを越えることができなかった。Scuderiでは吸気・圧縮シリンダのバルブを外開きにすることで限界までピストンを押し上げて完全に排気するメカニズムを実現。また、燃焼・排気シリンダで上死点後に点火することで効率の問題を解決した。同社の説明によれば窒素酸化物排気の80%を削減でき、燃料効率を50%改善できるという。

Scuderiのスプリットサイクルエンジンは空気を利用したハイブリッド技術も搭載している。プレーキ時などに吸気・圧縮シリンダで生成される圧縮空気を高圧タンクに貯めこみ、燃焼時に吸気シリンダではなく高圧タンクから圧縮空気を送り混むことで動作する。タンクから空気を出すため、圧縮にかかるロスがなくなり効率がいい。構造がシンプルで、さらにスーパーチャージ、ミラーサイクル、ターボチャージといった機能を簡単に実現できるという特徴がある。

Scuderiのスプリットサイクルエンジンが市場に登場するにはまだ時間が必要だが、内燃機関の効率を大きく向上させる技術として注目される。Scuderiスプリットサイクルエンジンはガソリンエンジンにもディーゼルエンジンにも適用でき、同様に効果が期待できるという。また2010年末に公開された第2世代スプリットサイクルエンジンではVデザインを採用し、これまで以上に柔軟なデザインが可能になっているという。