米Adobe Systemsは2月8日 (現地時間)、「Flash Player 10.2」をリリースした。ハードウエアアクセラレーションをビデオ再生全般に広げる「Stage Video」、フルスクリーンのマルチディスプレイ環境対応などが追加された。対応OSは、Windows (7/Vista/XP)、Windows Server (2008/2003)、Mac OS X 10.6/10.5/10.4 (Intel CPU)、Linux、Solarisなど。同社のダウンロードサイトから無料で入手できる。

Flash Playerはバージョン10.1でH.264形式のビデオのハードウエアアクセラレーションに対応しているが、Stage Videoによって全てのビデオ再生パイプラインにハードエアアクセラレーションを適用できる。Adobeによると、Stage Videoの活用によってビデオ再生におけるCPUの使用量が最大85%削減され、メモリー使用量を抑えてフレームレートを上げた高品質なビデオ提供が可能になる。例えば、一般的なMacやWindowsでは1-15%のCPU利用で1080pのHDビデオを再生できるという。すでにVimeo、Brightcove、Epix、YouTubeなどがStage Video対応を進めているそうだ。バージョン10.2ではまた、Internet Explorer 9のGPUレンダリング技術のサポートも追加された。

フルスクリーンモードのマルチディスプレイ対応により、マルチタスク環境において1つのディスプレイでビデオなどをフルスクリーン表示しながら、別のディスプレイで作業を継続できる。ほかにもネイティブのカスタムマウスカーソルが可能になり、サブピクセルテキストレンダリングやQoSが強化された。