Japan's Best Global Brands 2011トップ10(一部抜粋)

インターブランドは2月1日、日本発のグローバルブランドを対象としたブランド価値評価ランキング「Japan’s Best Global Brands 2011」を発表した。同ランキングは、グローバルな事業展開を行う日本発のグローバル・ブランドを対象に、そのブランドが持つ価値を金額に換算してランクを付けたもので、今年で3回目の発表となる。

同調査では、「海外売上高比率が30%(2009年度実績)以上」を評価対象の要件としている。

トップとなったのは昨年に続いてトヨタで、そのブランド価値は256億6,100万ドルと算定されている。これに、ホンダ、キヤノン、ソニー、任天堂の順で続く。

トヨタは昨年のリコール問題の影響により、第8位のレクサスとともに、ブランド価値は大きく下げた。これらによる減少額は大きく、前年に対し今年のトップ30全体のブランド価値の合計額が3%減少した。

中国で躍進する資生堂は自動車・電機関連ブランド以外で初めてトップ10入りを果たした。前年比で最もブランド価値を高めたブランドは第22位のアシックスで、ランニングシューズが好調だったことに加え、欧州のアパレル商品のプロモーションを強化したことが評価を上げた。

Japan's Best Global Brands 2011トップ10(一部抜粋)

今年の順位 昨年の順位 ブランド名 ブランド価値 前年比
第1位 第1位 TOYOTA 256億6,100万ドル 16%減
第2位 第2位 HONDA 185億1,000万ドル 2%増
第3位 第4位 CANON 114億4,200万ドル 9%増
第4位 第3位 SONY 113億5,300万ドル 5%減
第5位 第5位 Nintendo 91億8,400万ドル 1%減
第6位 第6位 Panasonic 45億4,900万ドル 8%増
第7位 第8位 Nissan 28億8,600万ドル 4%増
第8位 第7位 Lexus 25億2,300万ドル 19%減
第9位 第9位 TOSHIBA 22億4,600万ドル 0%
第10位 第11位 SHISEIDO 22億1,500万ドル 3%増

日本の国内ブランド トップ10(一部抜粋)

一方、同社は海外売上高比率が30%(2009年度実績)に満たない国内ブランドの価値を算定したランキングも発表している。

同ランキングのトップとなったのはNTTドコモで、これにMUFG(三菱UFJフィナンシャル・グループ)、ソフトバンク、SMFG(三井住友フィナンシャルグループ)、auが続き、トップ5に携帯電話キャリアのブランドが3つ入る結果となった。

業種別では、金融サービスブランドが最も多く、トップ10入りした3ブランド(第6位にMizuhoがランクイン)に加え、Tokio Marine(東京海上ホールディングス:第11位)、Dai-ichi Life(第一生命 :第21位)、Orix(第29位)がランクインしている。

国内ブランドランキングの特徴として挙げられているのが、"コンビニ"ブランド、建設・不動産ブランド、インターネット・サービスブランドが多い点だ。

第15位にはローソン、第20位にはファミリーマートがランクインしている。ファミリーマートの海外店舗数は昨年末で9,000店を超えており、今後はグローバル・リテールブランドとして、世界に認知されていくと同社では見ている。

インターネット・サービスでは、Rakuten(楽天:第10位)、Mobage(モバゲー:第28位)、GREE(グリー:第30位)がランクインしている。MobageとGREEの海外本格展開はこれからとなるが、ユニークなビジネスモデルが海外で受け入れられることで市場が飛躍的に広がり、ブランド価値の大幅な増加が見込まれるとしている。

日本の国内ブランド トップ10(一部抜粋)

今年の順位 ブランド名 ブランド価値
第1位 NTT Docomo 107億5,700万ドル
第2位 MUFG 57億5,000万ドル
第3位 Softbank 41億3,300万ドル
第4位 SMFG 36億4,800万ドル
第5位 au 29億8,100万ドル
第6位 Mizuho 28億2,000万ドル
第7位 UNIQLO 26億600万ドル
第8位 KIRIN 18億900万ドル
第9位 Kao 16億200万ドル
第10位 Rakuten 13億6,000万ドル