富士通は、大規模システム向けブレードサーバ「PRIMERGY BX900」と同一のサーバブレードを最大8台搭載可能な新シャーシ「PRIMERGY BX400」を、12月下旬より販売すると発表した。価格は34万円(税別)。同社は、中小規模システムおよび部門システム向けとしては、これまでの「PRIMERGY BX900」に「PRIMERGY BX400」を加え、今後は2ラインナップ体制で販売していく。

PRIMERGY BX400のシャーシには、ラックマウント型と、ラックマウント型を縦置きにできるオプションのフロアスタンドキット(税別で55,000円)の2種類があり、フロアスタンドキットは、オフィスフロアでの設置を想定している。PRIMERGY BX400には最大で、サーバブレード8台、コネクションブレード4台、マネジメントブレード2台が搭載でき、フロアスタンドキットを装着した場合でも、最大搭載時の重量は約112kgで、一般オフィスフロアの強度(耐荷重300~500kg/平方メートル)のままで設置可能だという。なお、搭載できるブレードは「PRIMERGY BX900」と同一。

ラックマウント型

オプションのフロアスタンドキット装着時

フロアスタンドキット装着時の背面

フロアスタンドキット付属のLCDパネル

ラックマウント型の構造

フロアスタンドキット装着時の構造

また、省電力や静音性を確保するため、ユーザーが指定した消費電力値内で動作するようシャーシ全体で自律制御するエンフォースドモード(Enforced Mode)や、 CPU稼働率を制御し、騒音の上昇を抑えて稼働する低騒音モード(Low Noise Mode)を備える。そのほか、新たにシャーシ内のサーバブレードで共用できるDVDドライブ、USBポートを装備し、標準添付の「ServerView Installation Manager」の新機能(2010年度第4四半期提供予定)により、同一シャーシ内の複数サーバブレードに同時インストールが可能。また、新たに10個のHDDが搭載可能なストレージブレード(2010年12月提供予定)と共用ストレージソフトウェア(2011年2月提供予定)が利用できるようになる。

左から16Uの19インチラック、「PRIMERGY BX400」(フロアスタンドキット装着時)、「PRIMERGY TX300」

富士通 プラットフォームビジネス推進本部 本部長代理 森下健作氏

富士通 プラットフォームビジネス推進本部 本部長代理 森下健作氏は、「PRIMERGY BX400」の発売の背景を、ブレードサーバの商談件数のうち68%が8台以下の中小規模のサーバ集約であり、2ラインナップのほうがユーザーのニーズにマッチすると説明する。そして森下氏は、国内でのPRIMERGY BX400の販売目標を8,000台(シャーシではなくブレードの台数)とした。

ブレードサーバの利用用途(富士通調べ)

PRIMERGY BX400には標準で、電源が1、マネジメントブレードが1台搭載されており、外形寸法は、ラックマウント型がW445×D781×H260mm、フロアスタンドキット装着時がW292×D819×H457mm。