キヤノンは10日、プライベートイベント「Canon EXPO Tokyo 2010」を東京・品川で開始した。期間は12日まで。このイベントは、ユーザーにキヤノンの製品や新しい技術を紹介するもので、5年ごとに開催されている。会場では、参考出品として数多くが展示されていたので、その一部を紹介する。
印刷の仕上がり具合が確認できる質感シミュレーション
印刷物の仕上がり具合をディスプレイ上で確認できるソフトで、Windows上で動作。観察光源情報(色温度・明るさ・角度)と用紙特性(色・光沢・表面凹凸)を数値化し、印刷の仕上がりをシミュレーションする。現在のところ対応しているのは、アート紙、キャンパス紙、半光沢紙、光沢紙。
トナーを接着剤代わりに利用する「トナー熱融着システム」
伝票など複数枚がセットになった用紙などを、トナーを使って部分接着する。利用するには、用紙の一部に帯状の塗りつぶし部分を設けて通常印刷し、その部分を装置に挿入することで、トナーを溶解して接着する。トナーは複合機やページプリンタで利用している通常のトナーで、特別なものではないという。今後6万円前後での販売を予定しているという。
iPhone/iPad用のネットワークカメラアプリ
VB-C60/VB-C60Bなどのネットワークカメラの映像をiPhone/iPadで確認できるアプリ。Wi-Fi、3Gのどちらでも利用できるという。
みらいCAD
ヘッドマウントディスプレイを装着し、操作ペンを使って目の前の空間に形状を描くことで、3Dモデルを作る。
800万画素の30型業務用ディスプレイ
超高精細・高視野角・高色域、高階調表現を可能にするキヤノン独自の映像エンジンと液晶パネルを搭載。Adobe RGBとデジタルシネマ色域をサポートする。
ワンショットマルチバンドカメラ
5,000万画素のCMOSセンサー上に、6色のカラーフィルタを搭載することにより、人間の目やRGBカメラでは識別できない色の差まで判別するという。美術品の撮影や医療用途を想定しているという。
全方位カメラ
5,000万画素のCMOSセンサーと非球面ミラーを搭載し、1回で360度のパノラマ撮影が可能。
超多画素パノラマカメラ
人間の眼の視細胞数約1.3億に匹敵する1.2億画素(13,280×9,184)のCMOSセンサーを用いた超多画素パノラマカメラ。フルHD(1,920×1,080) 60コマ/秒の部分切り出し機能を備える。