2010年第2四半期 国内サーバ市場、ベンダーシェアが大変動 - IDC調べ

IDC Japanは8月30日、2010年第2四半期(4～6月)の国内サーバ市場動向を発表した。これによると、同期の国内サーバ市場規模は前年同期並みの943億円だったが、出荷台数は前年同期から21.0%増えて11万7,000台だった。

同」市場は前期まで6四半期続けて2ケタのマイナス成長だったが、今期は前年同期並みの出荷金額に戻した。また出荷台数は前期に続き2ケタのプラス成長だった。サーバー リサーチマネージャーの都築裕之氏は、今期の成長について、「出荷台数の成長率は、2009年第2四半期から今期まで順に、-27.3%、-12.6%、-4.2%、+10.2%、+21.0%とV字回復を達成している。景気後退の影響から、購入を控えていたユーザーが徐々に戻ってきていること、情報サービス業者向けの出荷が好調であることが貢献している」と説明している。

ベンダー別に見ると、出荷額では日本アイ・ビー・エム(以下、日本IBM)が首位だった。同社が首位を獲得したのは、2008年第2四半期以来2年ぶりのこと。首位獲得の理由として、メインフレームとx86サーバが好調だったことが挙げられている。2位は日本ヒューレット・パッカード(以下、日本HP)だった。同社が2位を獲得したのは2007年第4四半期以来のことで、今期はIA64サーバとx86サーバが好調だった。3位のNECはx86サーバは好調だったが、他の製品分野が振るわなかった。前期まで3四半期連続で首位だった富士通は4位に後退。その理由として、x86サーバは好調を維持したが、メインフレームで目立った大型案件がなかったことが挙げられている。

ベンダー別の出荷台数では、前期に引き続き日本HPが1位で、2位のNECとは0.5ポイント差だった。前期に引き続き、出荷台数の首位争いは接戦で、3位以下は、富士通、デル、日本IBMの順だった。