Test Pilot is a platform aimed at collecting structured user feedback from Firefox and other Mozilla Labs experiments.

WebブラウザのUIは転換期をむかえている。ブラウザはデスクトップアプリケーションであり、UIもこれまでのデスクトップアプリケーションのデザインを踏襲してきた。しかし多くの作業をWebアプリケーションで済ませるようになった今、ブラウザに求められるUIは広いコンテンツ領域と邪魔にならない小気味よいUIで、従来のアプリケーションのようなメニューUIでもツールバーでもなくなっている。

どのブラウザもUIのシンプル化へ向けて模索を続けている。現在リリースされているブラウザではOpera 10.5が次世代を表すUIに近い。ChromeとSafariもすでにそれに近いUIを実現している。MozillaもFirefox 4で同レベルのUIを取り込む計画でいる。

ファイル、編集、表示といった典型的なメニューUI

Opera 10.5ではメニューは左上のボタンへまとめられている

Mozilla LabsはFirefoxの次世代UIの設計を手助けする目的で、メニューのどの項目がよく使われているかの調査を実施。結果がMozilla Labs » Test Pilot » Blog Archive » What are the most popular Firefox menu items?において発表された。

ユーザがもっともよく使うメニュー

キーボードとマウスという観点から分別した場合

メニューのそれぞれの使用頻度

発表された結果を簡単にまとめると次のようになる。

メニュー利用頻度調査結果
マウスとキーボードを合わせた場合、「タブを閉じる」がもっとも多く使われており、これに「新しいタブ」「ユーザのブックマーク」「戻る」「再読み込み」「コピー」「検索」「URLを開く」が続いている。
マウスとキーボードの操作を分けるとそれぞれ使い方が違っており、マウスで動作する内容とキーボードショートカットで作業内容にはっきりとした差がある。
マウスからもっとも多くクリックされているメニューはブックマークメニューにおけるユーザのブックマーク。ついで編集メニューのコピーとペーストが頻繁に使われている。これに比べるとファイル、表示、履歴、ツール、ヘルプメニューの利用頻度は低く、利用するメニューとそうでないメニューがはっきり分かれている。

こうした調査結果はFirefoxのデザインチームにおけるUI検討の材料として使われることになる。