Qt(フィンランドNokia)は3月11日、クロスプラットフォームアプリ開発フレームワークの最新版「Qt 4.7」の技術プレビュー(TP)版をリリースした。最新版では、2009年秋の開発者カンファレンスで披露したUI記述言語「QML」がデビューしている。

QML(Qt Markup Language)はQt向け宣言的言語拡張で、最新版では「Qt Quick(Qt UI Creation Kit)」の一部として導入された。Quickは動的なUI開発を効率よく開発できるキットで、QMLのほか、C++ライブラリの「QtDeclarative」、統合開発環境「Qt Creator」の3つの技術で構成される。QMLの宣言記述はQtDeclarativeにより「QGraphicsScene」上のアイテムに翻訳され、Qt Creatorはドラッグ&ドロップでQMLのUI編集を支援するという。

このほか、「Network Bearer Management API」「Multimedia API」などのAPIも導入されている。

TP版はリリースサイクルの最初のステップとなる。正式版は2010年中ごろにリリースを見込むという。

QMLを使って作成した車載アプリをPCと携帯電話(Windows Mobile搭載HTC製とMaemo搭載のN900)で、2月の「Mobile World Congress 2010」のQtブースにて