Today Red Hat is the world´s most trusted provider of Linux and open source technology.

Red Hatはエンタープライズにおける新しいリモートデスクトッププロトコルとしてSPICE (Simple Protocol for Independent Computing Environment)および関連ソースコードをオープンソースソフトウェアとして公開した。物理デバイスや仮想環境に対してリモートアクセスを提供するためのもので、ほとんどのコードがGPLで提供される。一部のコードはLGPLやBSDライセンスとされている。

既存のプロトコルとしてはMicrosoftのRDP (Remote Desktop Protocol)やCitrixのICA (Independent Computing Architecture)に近い。VDI (VD-Interfaces)を経由してディスプレイ、キーボード、マウス、マルチメディアデバイスへのアクセスを提供する。The Spice projectは当面はQEMUで動作する実装を提供するという。ユーザにSPICEプロトコルを使ってもらい普及を促進する狙いがあるとみられる。

SPICEの提供している機能
2Dグラフィックコマンドの処理と転送
ビデオストリームのヒューリスティックな特定とM-JPEGビデオストリームの転送
QUIC、LZ、GLZなどさまざまな圧縮アルゴリズムの提供
カーソル関連コマンドの処理と転送
通信量削減のためのクライアントキャッシュ機能
SPICEサーバを新しいホストへ移行させる機能の提供
WindowsおよびLinuxクライアントのサポート
双方向オーディオ機能
今後提供が予定されている機能
ネットワークリソースを共有するためのネットワークトンネリング機能
DirectDrawやビデオアクセラレーション、3Dアクセラレーションを提供することを目的としたオフスクリーン機能の
クライアント間でクリップボートを共有する機能
クライアント間でUSBデバイスを共有する機能
利用するスクリーンをクライアントから選択する機能
ビデオ機能、3D機能、Aeroレンダリングの提供
Mac OS Xクライアントの提供
複数クライアント同時接続のサポート

SPICEはもともとKVM向けにQumranetが開発を進めていたもの。QumranetはRed Hatに買収され、SPICEはRed Hatのポートフォリオとなっている。