NECとNECフィールディングは11月2日、PCの消費電力の自動制御などを行う省エネオフィスサービス「エネパル PC」の販売を開始したことを発表した。出荷は12月1日から開始される。

同サービスは、オフィス内のPCの消費電力量やCO2排出量を"見える化"し、複数のPCの利用状況を一元的に管理する。また、CO2の削減目標を設定するだけで、利用者ごとの行動パターンに応じて、パソコンの消費電力を自動的にコントロールする。

PC1台ごとの消費電力、CO2排出量、電力料金などの"見える化"は、両社が開発したソフトウェアによって行われ、利用者と管理者それぞれ専用の画面が用意されている。

利用者向け画面イメージ。利用しているCO2排出量と消費電力、設定された「削減目標」を把握できる

管理者向け画面イメージ。組織全体、部署単位など管理下のパソコン全体の状態を把握できる

同サービスでは、PCの構成部品(CPU、メモリなど)の使用率、キーやマウスなどの入力状況などを利用者の行動パターンとしてデータベース化し、将来予測を行い、利用者の特性に合わせた節電モードの切り替えを自動的に設定していく。

例えば、全社のCO2削減目標値を設定すると、各パソコンが割り当てられた目標値を認識し、業務に支障を来すことなく、自動的に消費電力のコントロールが行われる。設定された目標が達成できそうにない場合は、注意を促すメッセージが発信される。

また、部や課などの単位でCO2削減目標の設定と進捗を容易に集計可能で、結果をグラフや表でわかりやすく表示できる。

両社は同サービスについて、2007年と2008年に「情報通信機器の消費電力自動管理システム」の普及に向けた実証実験を行い、導入前と比較して15~22%のCO2削減効果を実現している。

同サービスの価格は、1,000台ライセンスの場合年間96万円となる(税別)。