10月5日(太平洋夏時間)、Adobe SystemsはEclipse IDEベースのFlashアプリケーション開発環境であるFlash Builderの最新ベータ版「Adobe Flash Builder 4 beta 2」をリリースした。米国カリフォルニア州ロサンゼルスで5日から7日にわたって開催された「Adobe MAX 2009」に合わせての発表であった。本稿ではFlash Builder 4のリリースに込められた3つのポイントをレポートする。

Flash Builderの現行バージョンは「Flex Builder」という名称であり、Flexフレームワークと合わせてリッチなインタフェースを持つアプリケーションやコンテンツの素早い開発を手助けするものだ。これが第4世代のFlexフレームワーク(Flex 4)に対応するにあたって「Flash」のブランド名を冠するように名称が変更された。Flex 4世代ではFlash Builder 4と新しくリリースされるデザインツール「Flash Catalyst」、そして「Flex 4フレームワーク」がアプリケーションの開発者およびデザイナをサポートすることになる。

なお、Flash CatalystはAdobeの他のデザイン系プロダクトとFlash Builderとのシームレスな接続を実現することで、デザイナと開発者の架け橋をする製品。FlexフレームワークはFlash BuilderとFlash Catalystを活用してアプリケーション開発を行うための基盤となるフレームワークであり、オープンソースで提供されている。

Flash Builder 4、Flash CatalystおよびFlexフレームワークの位置づけ

Adobe MAX 2009で講演したAdobe Systems Senior Product ManagerのTim Buntel氏によれば、Flash Builder 4は次の3つのテーマにしたがって開発されているという。

  • デザイナと開発者
  • 生産性とテスト
  • データ中心開発(DCD: Data Centric Development)

Buntel氏はこの3つのテーマについて、それぞれ詳しく解説してくれた。

Adobe Systems Senior Product Manager Tim Buntel氏