PFUは、富士通研究所が開発した暗号アルゴリズムを利用して、印刷文書を部分的に暗号化することができるソフト「DocEncrypt」を10月8日より販売すると発表した。
DocEncryptでは、画像に変換した文書を細かなピースに分解し、その配置を入れ替えるというスクランブルによって暗号化する。
暗号化する場合は、印刷物をスキャナで読み込み(WordやPDFなどデジタルデータは変換)して画像化し、暗号化したい部分を指定する。そして、6-32文字で暗号化キーを入力して暗号化する。暗号化キーは、1つの文書でも暗号化するエリアを分けることで別々の暗号化キーを設定することが可能だ。
復号を行うには、印刷された文書を印刷物をスキャナで読み込み(画像化されたデータはソフトでそのまま読み込み)、暗号化キーを指定して復号する。
PFUによれば、印刷済みの紙文書の暗号化は世界初だという。
定型文書など、いつも決まった場所を暗号化したい場合は、予め暗号化する範囲や暗号化キーを設定して、一括して処理することも可能だという。
このソリューションは、総務省が2010年2月から始める予定の、住基カードを利用したコンビニでの住民票・印鑑証明出力サービスで利用される予定だという。
対応OSは、Windows XP/Vista/7(Staterは除く)の32ビット版で、価格は3万6000円(税別)となっている。
なお、今後はサーバ向け組み込み製品を提供していく予定で、紙暗号化サーバを設置して、ActiveDirectoryのユーザー情報と連動しながら利用することも可能になるという。