ガートナー ジャパンは、2009年4-6月期の国内におけるx86サーバ市場動向 を発表した。それによれば、出荷台数は、対前年同期比25.8%減の9万3,783台と同社調査開始以来最低の伸び率を示した。
2009年4-6月期の国内におけるx86サーバ市場は、すべてのトップ・ベンダーが対前年同期比で2桁のマイナス成長となり、2008年第3四半期以降、マイナス成長に転じたままとなっている。
同社アナリストの青山浩子氏 は、「2009年第2四半期の日本のサーバ市場は、景気の低迷に伴う国内企業のIT投資抑制の影響を受けて大きく減少しました。この傾向は、日本だけでなく世界でも同様です」と述べている。
ベンダー・シェアは、出荷台数では、NECが15.5%減となったが、シェアでは26.7%で前年同期と変わらずトップを維持している。2位はHPで、27.0%減と大幅な出荷数の落ち込みを示したが、22.7%のシェアを獲得している。3位の富士通は、前年同期の4位から浮上し、デルのシェアを奪う形で、シェアを2.5ポイント伸張し15.3%となっている。以下、4位はデル、5位はIBMとなっている。
また、今後の予測について、同社バイス プレジデント 兼 最上級アナリストの亦賀 忠明氏は、「サーバ市場は、今後も景気低迷の影響を受け、少なくとも2009年は相当厳しい結果となるでしょう」「市場は、仮想化やクラウド・コンピューティングの流れを受けて変化しつつあります。今後、クラウド・コンピューティングが浸透すると、多くのユーザーは部門サーバを持たなくなる可能性があります。一方で、企業内データセンターやデータセンター事業者でのサーバの需要は拡大する可能性があります」とコメントしている。