若者の居場所だったFacebookが彼らの両親に侵略され、急速に老化が進んでいる!? - 調査会社の米iStrategyLabsが7月6日(現地時間)に発表したデータによれば、今年1月4日と7月4日時点のFacebookの人口動勢を比較した場合、55歳以上の人口の増加率が半年で513.7%となったほか、それまで第3グループだった35-54歳までの年齢区分がトップグループに躍り出るなど、中年や老年層の人口増加が進んでいることがわかった。かつては大学生同士の交流の場としてスタートしたFacebookが、いまでは中年層の社交場になりつつあるようだ。

データによれば、この期間における米国ユーザーの増加率は70.8%であり、これまで主力だった18-24歳の若年層の成長率がわずか4.8%だったことを考えれば、中高年層が一気になだれ込んできたことがFacebook人口の急増につながったことになる。特に女性ユーザーの総数が全体の54.6%に達するなど、同サービスの中核を成す存在になっているようだ。ハーバードなど米国内の一部大学同士を結ぶクローズドなネットワークとしてスタートしたFacebookだが、アカウントの一般開放後はこのように老化傾向がしだいに強くなりつつある。

米San Francisco Chronicle紙に7月8日(現地時間)付けで掲載された記事によれば、この中高年層急増の理由について米iStrategyLabs CEOのPeter Corbett氏は「不景気下で人々が仕事のネットワークを拡大しようとしていること、2008年の大統領選挙でCNNなどのメディアがサービスを紹介したこと」などを挙げている。だが一方で主力だった若年層が、その両親あるいはそれに近い年齢層の大量流入によってFacebookをどう感じているのかが気になるところだ。そのまま居続けるのか、あるいは居心地の悪さを感じて新天地を探しに流出するのか。SNSにマーケティング機会を探す事業者らにとって、最も気になるポイントだろう。