太陽光発電システムのリユース事業を手がけるネクストエナジー・アンド・リソースは10日、独立して稼動する太陽光発電システム用の太陽電池モジュール「オフグリッドソーラー」の販売を開始した。バッテリー充電向けの太陽光パネルで、80W(12V仕様)、120W(12V仕様)、120W(24V仕様)の3モデルを展開する。価格はそれぞれ、2万9,800円、3万9,800円、3万9,800円。販売は同社の直販サイト「オフグリッドソーラーオンラインショップ」でのみ行う。
太陽電池モジュールは同社オリジナルで、中国の提携メーカーの工場でOEM生産を行うもの。生産コストの削減および自社サイトでの直販により流通コストを抑えることにより、大幅なコストダウンを実現したという。同社は従来より中古の太陽電池モジュールを評価・整備して販売するリユースを実施しており、性能評価や品質管理のノウハウを蓄積しているとのこと。これらの経験を生かして、品質を落とすことなく低価格での提供が可能としている。製品の保証期間は3年間。
今回の製品はバッテリー充電向けとして開発されたもので、既製の充電コントローラおよびバッテリーと組み合わせてシステムを構築する。12V仕様は一般の乗用車用バッテリー、12V仕様はトラックやキャンピングカー等のバッテリーが該当。AC100Vの出力を必要とする場合には、DC/ACインバータを追加する。
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「オフグリッドソーラー」を使用した太陽光発電のシステム図 |
実際の機器。奥は120W(24V仕様)の「オフグリッドソーラー」、モジュール手前の左は充電コントローラ、同右は24V仕様のバッテリー、前列はDC/ACインバータ |
直販サイトでは、充電コントローラ等の周辺機器や接続ケーブル、パネル取付金具の販売も行う。そのほか、太陽電池モジュールと充電コントローラのセット、さらにバッテリーとDC/ACインバータと専用ケーブルを加えたシステム5点セット等も用意される。
同製品の場合、システムの設置や機器への配線は購入者が行う。このため、電気や配線、モジュール固定時の木材や金属の加工・組み立てなど、ある程度の知識は必要。また初心者向けには、電気および太陽光発電の基礎知識やシステム設計を学ぶ座学と電線加工や機器の接続を行う実技で構成される勉強会「オフグリッドセミナー」を開催しているとのこと。
同社では、電力会社の送電系統と連携せず独立して稼動する発電設備を「オフグリッド(独立型)」と称し、山間部や畑、あるいは家庭の庭等への設置を提案。「オフグリッドソーラー」は、庭園灯や防犯灯、離れた場所にある作業小屋の電源、潅水用ポンプ、農作物の獣害防止の電気柵、キャンピングカーや船舶ボートのバッテリー充電、パソコンやテレビ等一部の家電品への給電用としての利用を想定している。ちなみに本来「オフグリッド」とは、諸外国において電気に限らず水道やガスを含めて供給されていない形態や生活をさすとのこと。
「オフグリッドソーラー」仕様一覧
型式 | 最大出力 | 最大動作電圧 | 寸法 | 質量 |
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SA-080-12 | 80W | 17.2V | 1,196×534×35mm | 8kg |
SA-120-12 | 120W | 17.2V | 1,483×665×35mm | 12kg |
SA-120-24 | 120W | 26.6V | 1,196×808×35mm | 12kg |