日本ヒューレット・パッカード(以下、日本HP)は6月4日、CO2削減による環境保護を促進するWebサイト「Power To Change」の日本語版を発表した。Power To Changeとは、世界中で利用されているPCのアイドルタイムを低減することでエネルギー、コスト、CO2排出量の削減を目指し、世界中の人に参加をよびかける同社の環境保護活動の1つ。

同社の試算では、10万人が終業時にPCの電源を切れば、1日で2,680キロワット以上のエネルギー、約1.6トンのCO2排出量を削減でき、これは107台の自動車が道路上から消えたことに相当する。

「Power To Change」のウィジェットの画面。自身のPCにおける結果と世界の結果を閲覧できる

Power To ChangeはウィジェットとWebサイトで構成される。同ウィジェットはインストールされたPCのマウスとキーボードの動作から、1時間以上のアイドルタイム(通電されているが私用されていない状態の時間)を計測する。PCの電源を切る、もしくは休止状態にすることで、アイドルタイムを発生させなかった参加者のスコアは100%の貢献度となるが、アイドルタイムの発生量に応じて貢献度が減少する。この結果を、CO2排出量、自動車、エネルギー使用量に換算した数値として表示される。

Webサイトでは、世界中の参加者数と、参加者から送信された結果を閲覧することができ、CO2排出量、自動車、エネルギー使用量に換算した結果を確認できる。参加者数とその結果は、地域別、国別に表示させることが可能。国別の表示画面では、ユーザー各自が登録時に設定した昆虫や植物のアバターが表示され、自分の国からどれくらいの人が登録しているのかを確認できる。

Webサイトはすでに英語、中国語、スペイン語、ポルトガル語での提供が始まっており、2009年10月2日まで公開される予定。

「Power To Change」Webサイトのトップ画面(左)と国別の表示画面(右)。国別の表示画面にはユーザーのアバターが表示されている