NECは4月16日、米国技術標準局(NIST:National Institute of Standards and Technology )が実施した「遺留指紋照合技術評価テスト」で第1位のを獲得したことを発表した。全自動の遺留処理において、同社は97.2%という認識率を実現。
遺留指紋とは、犯罪現場に残っている指紋(物体を触った時に残る指紋の跡)のことで、「遺留指紋照合技術評価テスト」は、あらかじめ全自動で登録しておいた指紋画像1万人分(指10万本)に対して遺留指紋画像835件を全自動で照合した際の認識率を評価したもの。
同テストには、国土安全保障省、司法省、FBI、国防省など、米国の国家機関が多数参画しており、テストデータはFBIを中心とする米国の犯罪捜査に関わるシステムで実際にヒットした遺留指紋からランダムにサンプリングされたものだ。
NECは今回のテストの高評価について、「自動遺留照合のために強化した低確信度特徴点適応技術やゾーン(領域特性)照合技術などに加え、新たに開発した遺留指紋のノイズ除去技術や低品質隆線認識技術という最新の指紋画像処理技術を組み合わせることで実現した」と述べている。
同社は、指紋関連製品の売上について、今後3年間で400億円に拡大する計画としている。