三菱商事は3月5日、スペインAccionaが手掛ける世界最大の太陽光発電事業への参画を決定したと発表した。Accionaが保有するポルトガルの太陽光発電事業会社Amper Central Solarの株式34%を取得することで合意。今回の提携を通じてAccionaと太陽熱、風力事業等でも協業を進め、「新エネルギー・環境事業における世界のリーディングプレーヤーを目指す」という。

Accionaは、スペインのマドリッドに本社を置く総合事業会社。新エネルギー環境事業のほかに、インフラ事業、不動産事業等も手掛ける。従業員数はワールドワイドで約4万1000人を数え、昨年の売上は126億6500万ユーロ(1兆5831億2500万円。1ユーロ=125円換算)に上る。

三菱商事が株式を取得するAmper Central Solarについては、ポルトガルMOURA地区にて太陽光発電を行っており、同種の発電所としては世界最大の45.8メガワットを発電することができる。すでに、ポルトガルにて導入されている「Feed In Tariff」(既存電力価格の3~5倍の料金で再生可能電力を買上げる制度)の適用を受けて商業運転を開始しており、年間発電量93ギガワットアワー、年間CO2削減効果8万9000トンが見込まれているという。

ポルトガル Mouraの太陽光発電施設。敷地面積は約250haで、東京ドーム53個分、皇居敷地面積の2倍になるという

三菱商事は、今回の提携を通じて本格的に新エネルギー・環境事業に乗り出す構えで、今年4月1日付で全社開発部門(全社ベースで推進する中長期成長戦略の立案/実行、先端技術動向のフォロー、営業部門の開発業務の支援を行う部門)に新エネルギー事業開発本部を設け、世界規模で積極的に展開していく。