AutoCAD 2010のパッケージ

オートデスクは2月19日、2D/3DオールインワンCADの最新版「AutoCAD 2010」の日本語版を発表した。価格は61万4,250円(税込)から、出荷開始は3月19日を予定している。

新製品の主な新機能は以下のとおりだ。

コンセプトデザインを強化するフリーフォームデザインツール
よりなめらかな曲面による形状の作成が可能になる。CGアニメーションソフト「Autodesk 3ds Max」と同じ画像処理エンジンを搭載し、このエンジンを使用する高品質のCGイメージの作成を強化した。これにより、インダストリアルデザインなどの設計分野でも設計の上流工程で美しい意匠デザインを完成させ、生産設計用の図面や指示書の作成までの一連のワークフローをシームレスに行えるようになるという。

AutoCAD 2010のフリーフォームデザインツール

作図を自動化するパラメトリック設計機能
パラメトリック機能を新たに採用、長さや角度を数値入力して図形の形状を自動的に変更できる。幾何拘束や寸法拘束などによりオブジェクトの変更があらかじめ指定した関係や計測値を基に連携したオブジェクトに直接反映されるため、設計における工数とエラーが削減されるという。またパーツ図「ダイナミックブロック」にも拘束機能が追加し、ひとつのパーツ図でサイズ違いなどの複数のパーツ図を兼ねることができるため設計効率が向上するとしている。

AutoCAD 2010のパラメトリック設計機能

PDFファイルのサポート
DWG/DWF/BMP/JPEGなどの各ファイル形式に加え、PDF形式をアンダーレイでサポート。AutoCADで作成した図面の下敷きにPDFファイルを読み込み、PDFファイル上の図形を拾いながら図面を作成できる。下敷きのPDFファイルのフェード表示や必要な部分だけクリッピングする表示も可能。PDFファイルとその上に作図した内容は、合成した図面として印刷やファイル出力できる。PDFファイルの出力機能も強化し、高解像度ながら小さなファイルサイズでの出力が可能になるという。

AutoCAD 2010のPDFファイルのサポート機能

またオートデスクは、2DドラフティングCADの「AutoCAD LT 2010」日本語版も、あわせて発表した。価格は19万9,500円、出荷開始はAutoCAD 2010と同様3月19日だ。

「AutoCAD LT 2010」では、AutoCADと100%互換のDWGファイル形式に対応し、AutoCAD 2010と同様のPDFファイルのサポート機能を備え、AutoCAD 2010で作成したパラメトリック機能付きの図形の編集が可能になった。また、多数の設計者からの要望を受け、図面の編集機能の柔軟性を強化している。