旧ソ連構成国のひとつである中央アジアのキルギス共和国がここ数日にわたりDoS (サービス拒否)攻撃を受けており、国内のインターネット機能が麻痺する状態が続いている。米Wall Street Journal (オンライン版)が1月27日付けの記事で報じている。攻撃元はロシア共和国内からとみられ、その理由は不明だが、米国はアフガニスタン攻略の拠点としてキルギス内の基地を利用しており、これに対する抗議がひとつの可能性として考えられる。なおキルギスはロシアの介入で米軍基地閉鎖を進めているという話もあり、これを後押しするものとも考えられる。

WSJで紹介されている米SecureWorksディレクターのDon Jackson氏によれば、同国が1月18日から継続的にDoS攻撃にさらされているという。キルギスは人口500万人規模の国だが、同国の80%をカバーする2つの主要プロバイダがDoS攻撃で事実上麻痺しており、Webサイトへのアクセスや電子メールが利用できない状態だという。だが一方でキルギス自体のインターネット人口は2割未満といわれ、他の先進国ほど深刻なダメージにはなっていないという話もある。