スウェーデンEricssonは1月21日(現地時間)、2008年第4四半期および2008年通年の決算報告を行った。売上高は前年同期から23%増の670億SEK(スウェーデンクローナ、約7287億円)となったが、純利益は前年同期比31%減の39億SEK(約424億円)となった。1株あたりの利益は1.21SEK(約13円)、前年同期の1.77SEK(約19円)から減少した。

分野別売上げは、ネットワーク機器が前年同期比22%増の458億SEK(約4988億円)、管理サービスを含むサービス関連が同34%増の162億SEK(約1764億円)、マルチメディアが同4%増の50億SEK(約544億円)となった。

2008年通年では、売上高は2089億SEK(約2兆2754億円)で2007年から11%増加した。だが、純利益は前年の218億SEK(約2374億円)から43%減少し、113億SEK(約1230億円)となった。

地域別には、第4四半期、西欧州が前年同期比5%増と成長が鈍化、通年では2%のマイナス成長となった。成長が高いのは、アジア太平洋(第4四半期は前年同期比49%増、通年は前年比16%増)、中央・東欧州/中東/アフリカ(同24%増、同9%増)、ラテンアメリカ(同16%増、同25%増)などの途上国市場。

Ericssonはまた、2008年2月に発表したコスト削減計画についても進捗を報告した。第4四半期、リストラコストは23億SEK(約250億円)となり、通年では67億SEK(約729億円)を費やしたという。このコスト削減計画により、2010年後半に年間100億SEK(約1089億円)のコスト削減を目指す。また今回、新たに従業員5000人を削減する計画を発表した。このうちの1000人はスウェーデンのスタッフで、コンサルタントや一時雇用者を削減し、研究開発などの部門統合を進めるという。

ソニーとの合弁会社、英Sony Ericssonも第4四半期は減収減益となっている。

EricssonのCEO、Carl-Henric Svanberg氏は、「世界のモバイルネットワーク市場への不況の影響は、それほど大きくない」としながらも、「消費者のテレコムへの支出がどの程度まで影響を受け、オペレータがどのように対応するのかを予言することは難しい」と述べている。