早稲田大学は2日、学生や教職員から寄せられたセクシャルハラスメントなどの相談に関する資料719件分のデータが、インターネット掲示板などネット上に流出したことを明らかにした。

流出したとされるのは、1999年度~2007年度に同大学に寄せられた、セクシャルハラスメント、パワーハラスメントなどのハラスメント相談資料。相談内容に加え、相談者の氏名や所属が記載された資料も含んでいる。

カウンセリングを行う女性嘱託職員が今年7月、資料データを自宅に持ち帰って作業する段階で、データベース化の方法を聞くために同データを知人男性にメールで送信。ファイル交換ソフトを介し、男性のPCから流出した可能性が高いという。

同大学によれば、ネット掲示板などで流出が確認されたのは719件中51件。いずれも「何らかの加工がなされた形跡」(同大学広報課)があり、実名は掲載されていないという。

同大学では1日にリスク管理等関係委員会を開催し、事実を確認。嘱託職員の処分は別途検討する。

個人情報が流出した関係者に対しては、「人権保護に配慮しながら、適切な説明と謝罪を行う」としている。