パナソニックと三洋電機は、パナソニックによる三洋電機の子会社化を前提とした、資本・業務提携の協議を開始すると発表した。両社は、早急に実行プロジェクトチームを立ち上げ、今後、協議を重ね、2008年12月末を目途に進捗状況を知らせるという。

記者会見でのパナソニック 代表取締役社長 大坪文雄氏(左)と三洋電機 代表取締役社長 佐野精一郎氏(右)

両社協業による効果について、エナジー事業領域では、パナソニックと三洋電機が共に二次電池市場の発展に貢献し続けるための補完的技術協力や、三洋電機のソーラー事業拡販のためのパナソニックのグローバル販売網の提供を、エレクトロニクス事業領域、エコロジー事業領域では、双方の商品ラインナップ拡充や販売網の相互活用が可能となるほか、相互技術協力による製造コストや開発コストの削減を挙げている。

パナソニック 代表取締役社長 大坪文雄氏は協業の効果について「近い理念を持つ両社が競合することで、グローバルでの活動において、あらゆる方面で価値を高めることができる」と語り、なぜ今のタイミングなのかという問いに対しては「業績だけなく、社会に役立つグローバルエクセレントと呼ばれる会社になりたい。最近の経済悪化で中期計画の達成が難しくなり、そういう意味でもう1つ核になるものがほしかった」(大坪氏)と述べた。

三洋電機の2008年3月期 第2四半期連結成績は、売上高が前期比2.5%増の1兆67億円、純利益が前期比104%増の326億4800万円。一方パナソニックの2008年3月期 第2四半期連結成績は、売上高が前期比4%減の4兆3437億円、純利益が前期比22%増の1,285億円となっている。

(11月7日 22:00 記事更新)