MM総研は、2008年度上期(4-9月)の国内パソコン出荷状況の調査結果を発表した。それによると、総出荷台数は前年同期比7.8%増の638.3万台で、上期の出荷台数として過去最高を更新。原因としてネットブックと呼ばれる、実勢価格5-8万円のモバイルノートの影響を挙げている。
出荷ルート別では、個人向けは前年同期比15.6%増と大きく伸長し、05年度上期以来、3年ぶりの2桁成長を記録する一方、企業向けは前年同期比2%増と伸び悩んだ。
メーカー別シェアでは、1位NEC、2位富士通、3位デルなど、7位までは大きな変動はなかったが、8位にacer、9位にASUSがランクイン。ASUSは「EeePC」、acerは「AspireOne」というネットブック製品が大きく寄与しているという。上位ではHPが大きく伸び、MM総研では「主力ビジネスである企業向けルートで特にディーラー、システムプロバイダと呼ばれる販売店から高い支持を集めていることが躍進の原動力となっている」としている。
下期は4.6%増、通期で6.1%増を予想
2008年度下期については、4.6%増の745万台と予想。引き続き個人向けネットブックが市場を牽引する一方で、企業向けは8月以降、株安、円高の影響で設備投資を抑制、様子見をする企業が相次ぎ、パソコン出荷も停滞しており、下期の企業向け市場は、ほぼ前年並みの水準に留まるとしている。また、通期では1383.3万台と、過去最高だった2000年度にこそ及ばないものの、過去2番目の水準にまで拡大すると予想している。