米Ciscoは11月5日(現地時間)、同社会計年度で2009年第1四半期(8-10月期)決算を発表した。同四半期の売上は103億ドルで前年同期比8.1%のアップ、GAAPベースの純利益は22億ドルで-0.2%の微減となった。ネットワーク機器は企業の設備投資抑制の影響を受けやすいが、厳しい情勢の中で同社は純利益を昨年比フラットの状態で維持し、売上を伸ばした点で健闘したといえる。

今回の決算を会長兼CEOのJohn Chambers氏は「非常に"チャレンジング"な世界経済の中での成長」と表現している。設備メーカーにとってこうした状況下で打てる手は非常に限られるが、同氏は「企業の生産性や競争力での優位を保つという点でネットワークの果たす本質的な役割は、現状のマクロ経済環境において、これまでよりも価値を持つことになるだろう」とコメント、ユーザーの意識の変化で再び投資意欲が復活することに期待を寄せている。

決算発表を受けた5日の取引終了後の時間外取引での株価は米東海岸時間(EST)の17時半時点で約5.7%マイナスの16.39ドルと、同日終了時点の17.39ドルを1ドル下回る水準で推移している。