W3Cは7月29日(フランス時間)、モバイルデバイスにWebコンテンツを配信するにあたって必要になるベストプラクティスをまとめたドキュメントMobile Web Best Practices 1.0をW3C勧告として発表した。Mobile Web Best Practices 1.0はモバイルデバイス向けのコンテンツを作成しているユーザのアドバイスを集約してまとめられたベストプラクティスドキュメント。モバイルデバイス向けコンテンツ作成に対する貴重な参考資料になるとみられる。

インターネットへアクセスするデバイスはPCから携帯などに代表されるモバイルデバイスへ移行しつつある。特に日本ではすでにPCよりもモバイルデバイスからインターネットにアクセスする割合の方が高いとみられており、この傾向は今後も続くことになりそうだ。

性能が向上しているとはいえ、柔軟性が高いPCと比較するとモバイルデバイスにおけるコンテンツ配信はさまざまな制約をともなう。モバイルデバイスごとに画面のサイズや提供している機能が異なるため、統一された操作性と扱いやすさを実現するのは大変な作業だ。Mobile Web Best Practices 1.0はこういったモバイルデバイス向けのベストプラクティスをまとめたもので、今後の開発に活用できるものとなっている。W3Cは同日、XHTML Basic 1.1も公開しているが、これはMobile Web Best Practices 1.0で採用が推奨されているフォーマットであり同時に参照しておきたい。

またW3Cは同日、作業草案という位置づけだがモバイルデバイス向けのWebアプリケーション開発のベストプラクティスをまとめたドキュメントとして Mobile Web Application Best Practicesを公開している。すべてが参考になるとは限らないが、効率のよい開発を実現するための資料として有益なものだ。関係者は一度これら資料に目を通しておくとよさそうだ。