韓国通信会社大手のKTは、8月から同社の子会社となる「KT Data System」をスタートさせた。

同社はKTの子会社で携帯電話事業者のKTFと、120億ウォン(約12億6,874万円/1円=0.1057ウォン)を共同出資して設立した企業。主要な事業内容は、KTグループの情報システム開発と維持・補修、アプリケーションやITインフラの運用管理、装備の供給などだ。

しばらくはKTグループに対してシステムマネジメント業務を行っていく予定だが、その後は外部の顧客に対してもサービスを提供していくという。

KT Data Systemを設立した背景には、KT内で行われているIT関連業務を専門の企業に一括で委託管理させることで、IT技術力を集結させたいというねらいがある。ITサービスの技術力強化やコスト効率化を実現したうえで、外部企業に対する新しいビジネス展開も考えているようだ。

また今後KTFと合併する予定であるKTが、それを実施する前に組織のスリム化を図ったとも言える。KTでは、ライバル社のHanaro Telecomが、携帯電話最大手のSK Telecomに買収されたことで形成された通信大手に対抗する手段として、KTFとの合併を進めている。